自分に合う便秘解消の鍵は、意外と深いとこにあるかもしれません

旅行先でお腹の調子が悪くなる(便秘や下痢)ことって、よくありますよね。

お腹はとても神経質ですから、偏った食事やちょっとした環境の変化、また、どの方向に旅行に出るかでも変わってきます。当然、思い悩んだり、いつもと違ったストレスはお腹にダイレクトにやってきます。

便秘でお困りの、私の母と同じ年齢のクライアント様がいらっしゃいました。
とても痩せているところも私の母に似ています。

お腹が張って苦しいから、ずっと薬を使って出していたけど、今は毎朝腸内洗浄をしています。
専用キットを使っていたけど、今はぬるま湯でやっています。
もう使いたくないけど、出さないと張ってるようで気持ち悪いんです。

「やめましょう」と即言いたくなります(笑)

出すことだけに捉われてしまうと、下剤を飲んだり、浣腸をするという方法を選んでしまいます。
腸が自ら動いて出すのとは違い、意図的に出す行為は腸の動きを鈍くさせ、ひどくなると幸せホルモンと呼ばれるセロトニンも出にくくなってしまいます。

このクライアント様、翌朝、下剤も浣腸もせずに出たそうです。
「出ました~!娘にも電話しちゃった」と嬉しそうにお電話くださいました。

思い込みが引き起こす便秘

このクライアント様は、とにかく1日一回は出ないといけないと思っていました。
「出ない身体はダメ」と否定してるようにも聞こえます。

今度は、一日の生活を伺ってみると、食事の量が極端に少ない。
元々が快調な方ではなく、腸内洗浄も長期間で行っていたので、食べることと別に腸が動くというのは難しいだろうなぁと聞いていました。

毎日出ないことが、どうして便秘だと思うんですか?と伺うと、「そう聞くから」とお答えになります。

便秘解消の方法がいくつもあるように、出ない理由も個々によって違います。
だから、全ての方が「その情報」に当てはまるとわけではありません。

出るor出ないというポイントだけで情報をとると、こういったことが起きてしまいます。

この方に行ったセラピー

<よもぎ蒸し>
汗をかきにくかったので、あえて中温でじっくり入っていただき、温まりを感じた後は高温で足浴

<全身のリンパマッサージ>
お腹は予想通り、触った様子では張りを感じられなかったので、全身を流しながらお腹・腰まわりを中心に緩めるように、デコルテからスタートしデコルテで終わる。

お腹から鎖骨にかけては、呼吸の様子をみながら。

セラピー後に

  • お腹は張った様子は感じられなかった
  • お腹はぺったんこ
  • 呼吸をしてるのか分からないほど浅い
  • もしかして、めぐりが悪い思っていませんか?

とお伝えすると「今はお腹が張ってる感じがしません」と。
※この日は腸内洗浄をされていませんでした。

「張ってる感じ」がないのはなぜでしょう。

それは、「施術をしてもらえれば、便秘は解消すると思っていた」から。

毎日でないことが便秘だと思ってる方によくあることです。

1、2日でないことが便秘かな?と言えば、そんなこともなく「特に気にならない」という方だって多くいらっしゃいます。実際、私もそうです。

「毎日出ないことが便秘」と思っているのと同じですね。

出ない理由は様々ですから、症状だけで改善する方法をやる前に、ご自分の生活習慣や思考といったところまで見ていくと「これでも良い」という結果にもなります。

でない理由を少し掘り下げてみる

お食事についても伺ったところ、食べてる量が少ない・偏ってることに気づきました。
また、セロトニンが少なく薬を飲んでいることも教えてくださいました。

こんな風にお話しを聞いていると、皆さん持っている思考のパターンがあることに気がつくのですが、このクライアント様は「我慢」がキーワードでした。

セロトニンを摂取しているというのは、便秘でつらいからなのか、他につらいことがあるからなのか。
私の母と同じ年代の方ですから「自分を変える」ということは難しいでしょうし、そもそも必要ないと考えました。

変えてもいいし、変えなくてもいいというスタンスで

  • お腹を触ること
  • 腸内洗浄、下剤は使わない
  • 便秘ような硬い張りはない
  • それでも気になる時は食べたものを思い出す
  • どうしてもつらい時はセラトニンを摂取する

そんなことをご提案しました。

「毎日でないことが自分のペース」そう思えると、とっても楽に過ごせますよね。

もちろん、毎日でたらもっといいです。

便秘などの体の症状を、いつもと違う視点で眺めてみるのもお勧めです。

※当日、翌日に「出ました」「でそうだったので急いで帰りました」という方もいれば、何回目かで「私にもミラクルがきました~」「少しずつ出るように」という方もいらっしゃいます。このように、個人差があること、ご承知おきくださいね。