島やさい食堂てぃーあんだ

沖縄、読谷村
都屋漁港近くの路地を入った突き当たりにあるお店。

この15年、30回を超える読谷村ばかりの私の沖縄旅、いただくご飯はここばかり。
昼も夜も、時にお弁当といった感じで連日。
(2023年close)

ついでに、このご近所にあるパンケーキ屋さんは私の中のパンケーキ首位を独走中。

てぃーあんだ
手間をかけることや丁寧ってさ、こういうことだよねっていつも思わせてくれる。

さりげない手間がクセになる

「てぃーあんだ」とは沖縄方言で直訳すると「手の脂」。
料理をする時に、手間ひまをかける、手塩にかけるという作り手の思いのこもった沖縄方言です。
引用元: http://thi-anda.com/free/message

空港から直行したある日、お店に入って出してもらった”おしぼり”に、今更ながら懐かしいような落ち着くようなホッとした気持ちに気づいた。

「(ん?)まさか、おしぼりになにかある?」
思わず聞いてみると「よく気づいたね」

そうか、そうか。

お店に入り「さて」と座ったところから、全身ゆるみのスイッチを入れてもらっているのね。

たかがおしぼり、されどおしぼり。
おしぼりひとつにまで手間をかけていることに、さすがと思いありがとうと思う。

おしぼりが前菜のようだよ。

お膳の高さにも意味があったんだった。
座った時、お箸を持った時、そこにも「てぃーあんだ」を感じる。

そして、いろんなところ、トイレにも「てぃーあんだ」を見つける。

そうなると、普通の客から友達に昇格した私は「さりげない手間」を見つけては喜び、オーナーの彼女を質問攻めにする。

「これって、まさか考えてやってるの?」と聞くと
「そうだけど」と、これまた当然のようにさりげなく答える彼女にいつも惚れてしまうのです。

食べたものが身体を作る、という感覚

旅行中は、どうしてもお腹の調子が崩れ、体が重くなったように感じる。
食べる機会も増えるから、体重だってそりゃ増える。

だけど、てぃーあんだで食べていたら、むしろ快腸。

島の素材と優しい味で体は知らぬ間に癒されて、「食べたら出る」体も素直です。

添加物がどうとか
無農薬だからどうとか

もちろん、それも気にしたいところではあるけれど。

ここへくると、それ以前に身体への優しさを大切にしたくてたまらなくなる。

寝ることや食べることが、どれだけ大切なのか。
体の感覚に目を向けることが、どれだけ大切なのか。

体の奥から、心の底からリラックスできたなら、食べるためだけの弾丸沖縄だって翌日から元気に働けれるわけだよ。

ところで。
2月になるとオットとムスメは2人でプロ野球キャンプを観に沖縄へ行く。

手間をかけたご飯は、二人の「苦手な壁」をあっさり超えてしまったものだから、宿泊先が遠くても二人はてぃーあんだへ行く。

ゴーヤーが苦手だったはずの夫は好きなものになり
玄米、セロリが苦手な娘は「ここでは食べる」という。

体が美味しいと感じれば、心もふわっと緩んで温まるんだろうな。

だから、ちょっとそこまで感覚で飛行機に乗り、てぃーあんだまで行ってしまうのよね。
ちなみに、これを書いてる今回の沖縄も、てぃーあんだ時々パンケーキしか行っていない。

本当に愛してやまないお店なのです。

私も「てぃーあんだ」を心に置いて仕事をしていきたい。

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